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映画『国宝』レビュー|美と魂が交差する、心に深く刻まれる3時間

映画『国宝』とは

2025年の初夏、日本映画界に新たな風を吹き込んだのが、映画『国宝』です。原作は吉田修一の傑作小説

歌舞伎という伝統芸能の世界を舞台に、血筋と実力、愛と葛藤、芸と人生を描いた壮大な物語です。

主演の吉沢亮さんと横浜流星さんが惜しみなく注がれた美と情熱、繊細な心情の機微、魂のぶつかり合いがスクリーンいっぱいに展開されます。

とにかくこのお二人が美しくて美しくて眼福に尽きます!

3時間近い大作でありながら、観る者を飽きさせるどころか、時間の流れを忘れさせる没入感。

その圧倒的な映像と演技力に息を呑むような感動が広がっていきます。


終演後のなんとも言えぬじわじわと改めて感動を何度も味わうことになります。

噂に違わぬ秀作。画面からこぼれ落ちる”美”

上映開始前からチケットがほぼ埋まる状況下を初めて見ました。
え?もうそこしか空いていないの?と

映画館をなめてました💦どうせ好きなところで見放題だよねという考えを改めることになろうとは・・。

特に都内では座席の争奪戦が続き、

筆者は地元のイオンシネマで何とか鑑賞することができました。

その時はどの列も選べたのに前列のC列を珍しく選びました。

目の前に広がる圧巻の世界に、瞬きすら惜しくなるほどでした。

まず語りたいのは、吉沢亮さん演じる主人公・喜久雄の存在感。

子役時代の役者さんも(黒川想矢さん)素晴らしく、登場から目を奪われることになります。

そこから吉沢亮さんになんの違和感もなくバトンタッチ。

画面に映るたびに、その美しさと凛とした佇まいに目を奪われます。

美しいだけでなく、静かに燃える復讐心や、怒りの奥に隠された繊細な心を全身で表現。

時折見せる極道の血を感じさせる爆発的な感情表現は、鳥肌が立つほどの迫力です。

横浜流星さん演じる俊介もまた、気品と力強さを兼ね備えた素晴らしい演技を見せています。喜久雄との対比構造が巧みに描かれており、血筋に守られた俊介と、孤高の実力でのし上がっていく喜久雄。

ふたりの友情と緊張感に満ちた関係性が、観る者の心をぎゅっと掴んで離しません。

愛と葛藤の狭間で揺れる人間たち

物語は単なる芸の道の話ではありません。

人生そのものの苦しみ、選択、そして希望が詰まっています。

春江を中心にした三角関係もまた、現実味を帯びた切なさに満ちています。

俊介と喜久雄、どちらも美しすぎるーーー!!(興奮)

その狭間で悩む春江の心の揺らぎ、梨園の世界に嫁ぐという責任と重圧、そして結婚という制度そのものへの懸念。

すべてがリアルで、「私だったらどうするだろう」と観客に問いかけてきます。

どちらも選べないーー(と妄想が広がる)

俊介との未来を選んだのは、愛だけでなく、歌舞伎という伝統の枠組みの中での安定と保護。

それが、彼女自身の心に何を残したのか…。

亡き人への想いと、芸の道の厳しさ

ストーリー中盤以降、新たな名前で襲名したばかりで倒れる半次郎(渡辺建さん)の姿が胸を打ちます。

俊介の「お初をやりたい…」と願いながらも未来を絶たれてしまう叶わぬ夢。

俊介の強い想い、そしてそれを見つめ続けていた喜久雄。

この物語は、誰かの終わりを見届ける話ではなく、芸という命を生き続けようとする人々の魂の軌跡です。

最後、喜久雄が見た光の景色。

その時に呟く言葉の意味。幼少期に見た父の最後の姿の景色と重なる雪景色。

それは観客の想像に委ねられていて、エンディングの余韻が深く心に染み込みます。

映画が終わった瞬間、何とも言えぬ熱さが同居する感覚に包まれました。

“歌舞伎”という世界を知らなくても大丈夫

本作は、歌舞伎を知らない人でも間違いなく楽しめます。むしろ、歌舞伎に縁がなかった方ほど、この世界に興味を抱くきっかけになるはず。

俳優陣はなんと1年半もの稽古期間を経て、役者としての所作・立ち振る舞いを徹底的に身に付けて(YouTubeのインタビュー動画見まくりました!)

吉沢亮・横浜流星という美しくも実力派の二人が、その努力と魂を込めて演じることで、まるで本物の歌舞伎役者を見ているかのような錯覚すら覚えます。

わずか1年半で本物の歌舞伎役者を演じきることができる実力派俳優さんを見た時、

人の心を動かすことのできる俳優さんって凄いなーと思わずにはいられません。

心を動かしてナンボのお仕事ってホント凄い事ですよね。

凄い凄い凄すぎるーーー!!

映画館のスクリーンでこそ、体感すべき作品

観終わってから数日が経っても、まだ心の奥底でじわじわと感情が動いています。

感動している絵

こんな作品は、本当に稀です。

長編作品でありながら、一切の冗長さを感じず、むしろ”もう一度観たい”という想いに駆られる感覚は、実写版『レ・ミゼラブル』以来の体験でした。

私は舞台観劇がメインなので、あまり映画というのはそれほど数は見たりはしていませんが、本作は、ただの娯楽作品ではなく、”生きるとは何か”を問いかけてくる芸術作品です。

これは舞台俳優さんはもちろんの事、舞台観劇をメインにしている方でも映画に対する見方が変わるはず!

映画って良いですね!って初めて思ったかも!!(舞台観劇派なので)

美しいものが好きなすべての方に届けたい。

ぜひ、映画館の大きなスクリーンで体感してください。

これは、2025年という年に、絶対に観ておくべき”国宝“級の一本です。

最後までご覧いただきましてありがとうございました!

ぜひこの感動を!!