2025年8月
宝海(たかみ)劇団さんの舞台を観劇に行ってきました!
舞台ショットはXとの連動記事になります。
所在地
新開地劇場
〒652-0811
兵庫県神戸市兵庫区新開地5-2-3
TEL:078-575-1458

富士山の絵が見えたら劇場はもうすぐ💓

到着!1年ぶりっ

最寄り駅
✅神戸高速鉄道「新開地」 徒歩約5分
✅JR「神戸駅」 徒歩約8分
✅神戸高速鉄道「高速神戸」 徒歩約8分
公演期間&入館料
公演期間:2025年8月1日~26日 昼の部まで
✅昼の部 12時~
✅夜の部 17時半~
【入場料金】
大人2,300円(前売券2000円)特別公演は別料金
小人1,500円
前売券特典
今回遠征中、前売券3枚で缶バッチ1個が特典でした。
観劇感想
2025年8月 外題詳細 青い文字がXの画像や感想等のリンクがあります。
宿泊
初めての遠征で宿泊したホテルは
東横INN JR神戸駅北口
住所:〒650-0025
兵庫県神戸市中央区相生町5-17-3
劇場から徒歩5分以内の所でしたので、この酷暑の中で本当に便利でした。
ホテルのすぐ近くにコンビニもありましたので、朝食サービスがあるのですが、私はほぼこのコンビニパンにお世話になりました。
劇場内で食べるおにぎりと飲み物も買って今回の遠征、8割はこのコンビニ飯で終了でした💦
もっとグルメも楽しめたらいいのですが、ものすごく好き嫌いの激しい偏食人間なので、別に食には全くこだわりが無いのが良いのか悪いのか
むしろ「お腹が空かなければ良い」程度の感覚しかないので、その辺りは旅行感覚とは全く別物になっております。食に関しては参考にならず申し訳ございません💦
お部屋は導線が使いやすく、快適な5日間でした。



観劇お芝居感想
8月16日夜 「峠の残雪」──兄弟の絆
物語は、目の見えない弟と、言葉を失った兄。
主演の大空座長は、目の不自由な弟を繊細に優しく演じられていました。
弟役というのがまた新鮮で…座長の新しい魅力を再発見した瞬間でした。
今まで2回?か3回見た時はすべて兄役でしたのでそれがまた新鮮に。大空座長の弟役ってピッタリです。
兄を演じるのは、ゲストの恋川純弥さん。
包容力と哀愁を湛えた演技で、まさに“兄”そのもの。
二人の間に流れる時間や空気が、観る者の胸に染み入ります。
◆ そして驚きの配役──仲立ち役は勘太郎くん
いつもは真紀さんが演じることが多い「仲介役」が
今回はなんと、勘太郎くんが登場!
しかも大空座長のアドリブで、
「どこのどなたか存じませんが、声を聞く限りでは歳の頃なら三十と五、六」
というセリフで見た目こそまだ背が低くても中身の貫禄と言ったらもう親方ーーーーっと言いたくなるほどの老成っぷり!
豆ちゃん時代から知っているだけに、その成長っぷりに胸が熱くなりました。
子どもだなんて思わせない見事な若手役者さんです。
◆ 大空座長の“死に顔”が美しすぎる件
物語のクライマックスでは、大空座長の死に顔があまりにも美しく、
舞台の上で命を燃やすように演じるその姿に、
「あぁ、やっぱりこの人が好き」と再確認する瞬間。
舞台でしか出会えない感情。
遠征してまでも来て良かったーと思えるひとときでした。
今回の遠征、8回観劇中、5回は亡くなる役でした。
◆ 舞踊ショーも堪能──丁寧な踊りに見惚れて
第二部の舞踊ショーでも、大空座長の踊りはやはり美しく、
“魅せる”ことに真摯な姿勢が伝わってきます。
ただ艶やかなだけではない、想いのこもった舞い。
大衆演劇の舞台において、“美”の真髄を見せてくれる存在です。
8月17日昼・夜 「我に向かって散る桜」─号泣嗚咽芝居
開演2分前、駆け込んだ席から始まる涙の旅
我に向かって・・・の作品は4回目観劇ともなれば、ストーリーの展開もセリフも頭に入っている…はずなのに、どうしてこうも泣けてしまうのか。
展開を知っているからこそ、泣けてしまうのです。
「今回も絶対泣く」と予想してアイメイクは薄めにしておいた私、正解。
やっぱり泣いた、15分後のあのセリフ
「私の一番好きな花は、さくらでございます」
たえの純粋な言葉に、涙腺が崩壊。
しかも、幕が開くたびにハラハラと舞う紙吹雪が桜の花びらに見える妄想力!
もうそのたびに涙が…もはやパブロフの犬状態(笑)
勘ちゃんの成長がまぶしい
たえ役の勘太郎くん、今回もすばらしかった。
声変わりが始まっているのか、
昨年の声の収録時と比べて手紙を読む声のトーンが違う、こんなにも高い声だったのねと。
その成長の軌跡を感じる瞬間でした。
座長も泣かしに入る演技力
大空座長が演じるのは、たえの父上さま役
「ツライときほど、笑っていなさい」
このセリフを聞くと、ほらもう涙。パブロフの女。泣きすぎて、
幕間にお隣の方と「もうあかーん」と笑い泣き。そしてまた泣く。
信じてもらえないかもしれませんが、私はめったに泣くような人ではなかったのに、宝海劇団の芝居を見るようになってから涙腺がおかしなことになってます(笑)
ラスト花道、親子の横顔に未来を見る
ラスト、親子ふたりで歩む花道。
その横顔がそっくりすぎて、胸がぎゅっと締め付けられる。
「焦らず、ゆっくり参ろう」
このセリフを聞いた瞬間、
「もしも父上が生きていたら、こうして一緒に人生を歩んだのかな…」
そんな“ありえた未来”を思い描いて、また最後の最後で涙がとまらなかった。
純弥さんが放つ“座長力”
緒方役のゲストの恋川純弥さん
ただそこに立っているだけで懐の深さを感じるような、“大人の包容力”がにじみ出ていた。
その余裕ある立ち振る舞いが、舞台全体を包んでいた。
どこか空也くんにも似ていて、もともとのお役は空也くんなので、数年後の未来を妄想したりしてました。空也君頑張れ!
この日は夜の部も同じお芝居でしたが、開演の音楽が流れただけで泣き始めるパブロフの女化していました。
終演後のアイメイクがすべてハゲハゲだったのは言うまでもなく。
8月18日昼「母恋鴉」─大空座長の長台詞にすごっ
お芝居は『瞼の母』のような設定。
いわば、母を探し歩く浜太郎の“ほぼ一人舞台”。
座長ひとりがずーーーーっとセリフ。
時計を見たら、なんと25分間ほぼ独演会。
“こっちは忙しいんだ、時間とらせるんじゃないよ”
と言われているのに、自分の身の上話を延々語る浜太郎(笑)
それ、誰より時間とってますよ!!とツッコミたくなる展開はシーっ
私の目の前で25分間語る座長(笑)
幕が開くと、浜太郎が私の座ってる位置で延々芝居をする感覚に落ちる奇跡。
中央よりこっちが特等席か…と自分に言い聞かせて納得。
毎回思うのですが、長台詞を聞いているとなんでそこまで延々と役として語る事ができるんだろうと不思議に思います。凄い引き出しがありすぎて凡人の私にはその記憶力、うらやますぃです。
8月18日夜「北海の兄弟」─くじ引きで海賊退治?
今日初めて観る演目でした。知らないお芝居って楽しみですね。
ストーリーの感想:うーん…なんだったんだろ?
なんとなく「兄弟の絆」とか「義理人情」なのかな…とは思ったものの、
途中で“くじ引き”で海賊船を倒しに行く展開には「え、そこ運任せ!?」と内心ツッコミ。
勘ちゃんのコメディ力が炸裂!
そんな中で唯一、笑いを取ってくれたのが勘ちゃん演じる“さんちゃん”。
ブサメイクでの登場、顔の書き方がもう職人芸レベルで、
「ここまで不細工に描けるのすごいな」というのと振り切っている3枚目が感動すら覚えた。
ただの笑わせ役ではなく、しっかりキャラを立てたうえでの笑いだから、勘ちゃんの良さってここにもある事を改めて実感する。老けた面白じじぃ役もぴか一だし。
笑いが取れる役者さんってお芝居上手な証拠ですからね。
大空座長の“悪役風”げんた
座長のげんたは代貸(だいがし)というポジション。
一応“兄”らしいけど、どこか周囲から信頼されていない空気が漂う役
途中まで「これは完全に悪役か?」と思って観ていたけれど、
終盤で「そうでもなかったのか…?」と混乱。
結局いい人だったのか悪い人だったのか、わからぬままで終演。
美しいお顔だとそれだけで、ま、いっかと思えるビジュアルの良さ。
8月19日昼「おさん茂兵衛」─大空座長女形の真骨頂、美しさと哀しみ
座長の女形芝居はやっぱり圧巻
静かな所作に込められた哀しみと艶やかさが、最初の数分でぐっと引き込んでくる。
白着物に赤い帯
これだけで察する人には察してしまうビジュアル。
“あ、これは心中くるな…”という確信を胸に、
ラストに向けてひたひたと進む物語。
クライマックスで炸裂する「せり上がり心中」
新開地劇場名物“せり上がり”で心中する演出、今回もきました。
もう、盛り上がらないわけがない!
刀を握るふたり、せり上がる舞台、重なる決意――
舞台と客席の気持ちが一体化する瞬間って、こういう時。キャーキター!という心の萌え度は200%
顔を伏せたまま…では終わらせない
一度自分を斬って うつむいた おさん。
でもそのままじゃ終わらない。
茂兵衛が首を落としたあと、
座長はちゃんと顔を上げて、見せてから絶命。
この「見せ方」よ!
舞台上の数秒の美学、まさにナルシズムの極みで最高。
ナルシー? それが良いのよ!
役者が「どう見せるか」に全振りしてくれると、
観ているこちらも迷いなくその世界に没入できる。
舞台って、魅せる世界。
だからこそ、ナルシスト万歳なのです。
観劇後メモ:
- 大空座長のビジュアルはまさに宝
- せり上がり演出は何度見ても興奮
- 茂兵衛とおさん、ふたりの“決意の顔”の対比がエモすぎる
- ラストを知っているのに、また観たくなる美しさ
8月19日夜「マリア観音」─勘ちゃんの成長がまぶしい
勘ちゃんの“子供芝居”がもう子供じゃない件
今回の主役はなんといっても霞の半次郎=勘太郎くん。
これまでは「ちょっと背伸びしてる?」と感じていた芝居が、
気づけば 板についた“渋さ”と“風格” に変わっていて驚き。
おっかぁ!飯!
腹減った!
……言い方が完全にオッサン(笑)
でもそこがいい。
10歳設定とは思えない貫禄がある。
「もうこの世に未練はございやせん」
いや、あるでしょ!(笑)
まだまだ人生これからだよ!と そこは物語だから納得しながら見ております。
名セリフ「未来は一蓮托生」でニヤける私
このセリフとっても好きです。大空座長が言うから好きなんです。
片羽草鞋や共にあの世に行く時のこの一言を聞くと、キター!と思ってにやけてしまいます。
切腹シーンの“プルプル具合”にときめく
阿倍野豊後を演じる座長の切腹シーン。
震える手、細かく揺れる刃先、苦悶の表情――
この「プルプル」がもう…たまらん!
刀をグッと上げるタイプも好きだけど、
細やかな動きで魅せる座長のスタイルも味わい深い。
ちょっと気持ち悪いですかね?(笑)
でもこれ、観劇沼あるあるかと思ってます。
記憶力の鬼っぷり
昼の部の『母恋鴉』では25分ぶっ通し。
今回の座長も8分間近くずっと喋ってる。
「大空座長の脳内、どうなってんの!?」
って本気で聞きたくなる記憶力。
まとめ:勘ちゃんの進化が止まらない
- 勘ちゃんの芝居力が爆伸び中
- 「未来は一蓮托生」はもはや座右の銘
- 切腹シーンの演出は繊細な震えが最高
- 大空座長の記憶力はほんとにどうなってるの?
8月20日昼 お芝居 新作「風しるべ 花しるべ」ー心を結ぶ手紙と、静かに舞う命のしるし
この記事書くのにすでに5時間は要しております。でも記録に残したいのです。
この日の為に遠征を延泊したと言っても過言ではありません。
筆は心、でもこれは言葉の物語だった
勘ちゃん演じる子役・千景のやんちゃさ!
おてんばで、笑わせてくれる存在。
これがあるから眠気は飛ぶ(笑)
コメディリズムを芝居の中でちゃんと出せる勘ちゃん、さすが。
50通の手紙に託された母の愛…
手紙の数は50通。
この手紙の意味は?という謎解きのような展開…
まだ始まったばかりの作品ですので、あらすじは割愛します。
謎解きと感動が交互にくる、静かな感情の波
ラストに近づくほど、点が線になる瞬間の話の流れはとても好きです。
初演ということもあり、本来は1時間10分くらいの予定だったようですが、なんと1時間45分…昼ロング確定コースでした(笑)
ふと思い出した「シラノ・ド・ベルジュラック」
遠くから思いを伝える手紙。
ふと浮かんだのが、シラノ・ド・ベルジュラックのあの手紙劇。
書いた人の心が届くかどうか、
その葛藤って、時代や文化を越えてもグッとくるものがありますよね。
内容は全く違いますが、手紙って書く人の想いが伝わります。
自分が手紙を書くときは、その想いが届きますようにと思いながら丁寧に書く気持ちになります。今の世の中、なかなか手紙を書く習慣は無い方もいらっしゃるかもしれませんが、今回のお芝居を通して手紙=相手への思いやりというのを改めて感じる作品でした。
まとめ
- 「筆は心──でも、この芝居は“言葉の力”が主役だった」
- 「50年分の手紙、母の愛が重たすぎて涙も止まる」
- 「出てきた時の勘ちゃんの破壊力が全部持ってく!」
大まとめ:この一歩がまた次の物語を呼び込む
遠征は、体力的には決してラクではありません。
でもそれ以上に、心を満たしてくれる体験がある。
大空座長を筆頭に宝海劇団、スタッフの皆さん、忘れられない楽しい時間を本当にありがとうございました。
次に会える日を心の糧に、また現実を一歩ずつ。達者に生きるぜぃ
過去の新開地遠征観劇レポはこちら
2024年8月公演☆(新開地劇場:神戸)観劇レポ
